2009年1月2日~4日までの3日間、賞金総額NT$410万、優勝賞金NT$100万をかけて、彰化台豊ゴルフ場の計54ホール、6,505ヤードのコースで台豊女子国際オープントーナメントが行われました。参加者は昨年より増え、11か国・地域から110名(プロ100名、アマ10名)が参加しました。プロでは、日本9名、中国10名、韓国9名、タイ7名、香港/ベトナム計3名のほか、アメリカ、オーストラリアから計3名の選手が参加しました。台湾からは30名が参加し、優勝した盧暁晴のほかに、日本女子ツアーに挑戦している魏筠潔、呂雅恵、曽秀鳳(ソ・シュウホウ)、余珮琳(ユウ・ペイリン)らが参加しました。

主催者である台豊ゴルフ場の林伯實・董事長は、近年、台湾ゴルフ界の発展に尽力しており、TPGA台豊オープントーナメント3回、長春及び女子プロCOMBATマッチプレー選手権2回、昨年のTLPGA台湾女子国際オープントーナメントと相次いで大会を開催しています。今年も再びゴルフ場を提供し、台湾でも注目を集める大規模な女子国際トーナメントを開催しました。これらは、台湾の女子選手が実戦を通して多くの国際経験をし、将来のゴルフ人生の確固たる礎を築けるようにという林伯實氏の一念によるものです。

台豊ゴルフ場の整備計画は2001年に始まり、現在も継続して進められています。コース全体にわたり、より広い視野を確保するために修繕が行われています。より広く、より長くするだけでなく、木々を伐採したり移動させたりして、芝の成長を進ませ、選手のプレーに伴って、コースの起伏が一目瞭然となるようにしています。大会前には14ホールのグリーンが、ティフ・イーグル(TiffEagle)という芝に張り替えられ、大会を通して、選手らは国際トーナメント基準の高速グリーンの洗礼を受けました。

   

大盛況のプロアマトーナメント

ハイレベルの女子プロトーナメントの開催前に、女子プロ44名とアマ132名が組となり、プロアマ混合トーナメントが行われました。米LPGAツアーに挑戦している昨年の覇者、盧暁晴は大会会長の林伯實・台豊ゴルフ場董事長、江丙坤・海峡交流基金会董事長と同組で回るなど、混合トーナメントは盛況を博しました。

暖かく晴れ渡った元日に、プロアマトーナメントの参加者らは、青空の下、緑に包まれた環境でゴルフを楽しみました。スクランブル方式が採用され、女子プロの黄慧芳とアマの侯勝達、黄正一、蘇成基がスコア62で優勝、女子プロの曽秀鳳とアマの張志豪、張憲宗、游昌憲の組がスコア63で2位になりました。また、盧暁晴、林伯實、江丙坤、何永裕の組はスコア64で5位に入りました。

今大会に参加した台湾人選手の中では、前回優勝の盧暁晴が米LPGAツアーの賞金ランキング34位と優れた実績を有しています。日本の女子賞金ランキング30位の魏筠潔は、日本のツアーに挑戦中の台湾人選手で最高の成績を収めました。また、呂暁娟も昨年の日本女子賞金ランキングで41位に入り、魏筠潔とともに今大会の参加資格を得ました。その他にも、日本の賞金ランキング54位の呂雅恵(昨年の本大会第6位)や同74位の余珮琳やベテランの涂阿玉、黄玥珡、さらに昨年の台湾の賞金女王、石惠如などが参加しました。

 

また、昨年プロに転向した台湾人選手、林子麒、葉可蓁、張京運、蘇楷雲の4名は、今大会がデビュー戦となりました。
また、中国女子賞金ランキング3位の楊涛麗、同5位の楊紅梅、同9位の閻盼盼、同10位の沈燕花などランキング上位選手らも参加しました。さらに、昨年の日本女子賞金ランキング78位の青山加織、日本ツアーで通算19回の優勝を誇るベテランの高須愛子、オーストラリア在住の日本人姉妹、鎌田博美・真美プロ、2006年東方武漢オープントーナメント優勝の金慧廷(韓国)、2007年オーストラリアオープントーナメント優勝のナタリー・ガルビス(米国)など海外の有力選手らが集うなど、今大会は激しい争いとなり、見ごたえがあると期待されました。

台豊ゴルフ場の李洽栄・総経理は、「今大会はグリーンの整備に力を注ぎ、アメリカ式の高速グリーンの特徴を再現し、速さも各ホールで一致させるよう努めました。おそらく5アンダーくらいが優勝ライン(昨年の優勝スコアは3アンダー)になるのではないでしょうか」と予想しました。

 

初日:前回覇者の実力健在

1月2日に迎えた初日。連覇を目指す盧暁晴は1オーバーの73で回り、トップに躍り出ました。黄美好(中国)が18番ホールでクラブが折れるというアクシデントに見舞われ、トリプルボギーの8打を叩いた結果、1打差の74となり、姜如珍(韓国)と並び、2位タイに入りました。

青山加織(日本)、金慧廷(韓国)がスコア75で4位タイ、アマ選手の謝瑀玲が76打で王純(中国)と並び6位タイ、アマ選手の姚宣榆が77打で申知恩(韓国)、ノンタヤ・スリサワン(タイ)、戴玉娟、鄭美琦とともに8位タイに入りました。

選手らは難しいコースやグリーンで苦戦したことからも、今大会の台豊ゴルフ場のグリーンの難度がわかります。パターの出来が好成績のカギとなります。

1打差のトップに立った盧暁晴は、ホールアウト後に、「グリーンがつかみにくく、ラインが読みづらかった。なかなかバーディーがとれない」とコメントを残しました。盧暁晴は、初日は2バーディーのみで、パターだけで33打も叩き、予想以上でした。しかし、アイアンショットが抜群で、パーオン率が高く、18ホール中14ホールでパーオンに成功しました。

盧暁晴は150ヤード、パー3の8番ショートホールで、6番アイアンでグリーンにのせ、8メートルのバーディーパットを沈めました。パー4の10番ホールの第2打では、9番アイアンでグリーンをとらえましたが、カップまで22メートルを残しました。S字に曲がる難しいラインでしたが、ボールがカップの縁を一回転して奇跡的にバーディーがとれました。また、初日は3ボギーを叩きましたが、すべてアイアンショットのミスによるものでした。結果、インで37、アウトで36打を叩きました。

 

ホールアウト後の彼女はさっぱりとした表情で、「スコアが良ければそれでいいです。連覇は考えていません。プレッシャーがかかるので。もちろん、優勝できればいいですけど」とコメントを残しました。年末の12月23日にアメリカから帰国後、盧暁晴は1週間休み、リラックスしたそうです。「台湾はいいわ。テレビ番組も食べ物も好きなものばかり」と語りました。

米LPGAツアーに挑戦して3年になる盧暁晴は、2008年の米LPGA賞金ランキングで34位になり、ギン・オープン(Ginn Open)では3位に入りました。08年からは台湾建大輪胎がスポンサーとなり、09年からはゴルフメーカーのキャロウェイ(Callaway)がスポンサーとなるなど、帽子やウェアのスペースがにぎやかになっています。

初日を終えた選手らは、グリーンの速さや傾斜になじめず、ラインの読みを誤る選手が多く、スコア70代で回ったのは82選手中27選手だけでした。ショートホールでのバーディー率を見ると、台豊ゴルフ場の難しさがわかります。例えば、185ヤードの15番ホールでは、バーディーは姜如珍だけで、パーは21選手だけでした。また、154ヤードの2番ホール、150ヤードの8番ホールでは、バーディーは3選手だけでした。

2日目:トップタイに2選手

2日目は、前回覇者の盧暁晴がアイアンショットとパターが不調で、2オーバーの74打を叩き、2日間合計147打となり、姜如珍(韓国)にトップに並ばれました。また、1打差の3位には、もうひとりの韓国人選手、金慧廷が浮上しました。

姜如珍、金慧廷はともに73打でホールアウト。最終日は、盧暁晴とともに最終組で優勝を争います。この日のグリーンは初日ほど速くなく、選手らもラインを読みやすかったため、全体的にスコアが上がりました。


17歳のアマ選手、謝瑀玲は74打でホールアウトし、合計150打となり、この日71打でホールアウトした呂暁娟、李銀景(韓国)とともに、トップと3打差の4位タイになりました。呂暁娟、李銀景は2日目までで唯一アンダーパーでホールアウトした選手です。

ベテランの黄玉珍は、この数年では最も良い72打でホールアウト。また、同じくベテランの鄭美琦は75打で、黄玉珍とともに8位タイ(2日間計152打)になりました。

2日目を終え、10位以内に韓国人選手が4人、台湾人選手が5人となりました。また、鄭惠元(韓国)が153打で10位、ノンタヤ・スリサワン(タイ)が151打(77‐74)で7位に入りました。

初日に2位タイだった黄美好(中国)は、2日目はパターが不調で失速し、パターだけで初日より5打多い35打を叩きました。また、ショートアイアンでもミスが続き、最終的に80打でホールアウト。2日間計で154打となり、同じく中国人選手の王純とともに11位タイに順位を落としましたが、中国人選手ではトップの順位です。

盧暁晴は、インの9ホールでバーディーショットがことごとく外れ、すべてパーとなったことで、後半の9ホールで焦りが生まれ、12番と14番ホールでパターを3打ずつ叩き、ボギーになったとコメントを残しました。これにより、14番ホールを終えた時点で、同組で回っていた姜如珍に1打リードされ、初めてトップを奪われました。16番ホールで姜如珍がボギーを叩き、再びトップタイに並びました。

初日8位の17歳のアマ選手、姚宣榆は2日目は78打で、計155打となり、余珮琳(77打)、タイ人選手2人とともに13位タイに順位を落としました。

2日目の彰化地域は早朝、気温が低く、日が昇るとともに暖かくなり、正午を過ぎると、前半の9ホールを終えた選手らは、半袖に着替えるほどでした。トップグループの盧暁晴も9ホールを終えた時点で、保温性の高いアンダーシャツを脱ぎ、後半は半袖シャツでプレーしました。また、1バーディーでホールアウトした呂暁娟も、「初日とは違い、2日目はコースのコンディションが良く、グリーンの速さやピンの位置が大きく変わりました。だから、各選手は普段通りの実力を発揮できました。クラブもひとつ小さいクラブを選ぶことができ、軽く打てばよかったので楽でした」とコメントを残しました。この日バーディー数が2番目に多い4バーディーを奪い、トップから3打差につけ、「最終日は無理をせず安全策を取り、上位を狙います。チャンスがあれば、優勝を狙います」と話しました。

 

盧暁晴ヒヤリ、連覇達成

最終日は感動的な結末を迎えました。昨年優勝の盧暁晴は最後の2ホールで連続バーディーを奪い、なんとか姜如珍に追いつきました。さらに、プレーオフの1ホール目でバーディーを奪って姜如珍を退け、ひやりとしながらも見事に連覇を達成し、優勝カップと賞金NT$100万を獲得しました。

大会後、盧暁晴は台湾女子ゴルフ界に恩返しするために、昨年と同様、台湾の若手選手の育成基金として優勝賞金の20%(NT$20万元)を台湾女子プロゴルフ協会に寄付しました。盧暁晴にとって、今回の勝利は2006年のプロ転向後2勝目で、2勝とも台豊女子オープンでの勝利です。しかも初の連覇となりました。

盧暁晴は試合後に、「プレーオフでは自分のリズムに集中していて、特に緊張はしませんでした。キャディーとの会話でリラックスし、試合に集中することができました」と述べました。また、ライバルも素晴らしい成績でしたが、「地元での試合ですし、ギャラリーの皆さんからの力強い応援もありました。特に最終ホールでは、皆さんの声援でパワーをもらいましたし、心が温かくなりました」とコメントを残しました。

盧暁晴は自身初の連覇を達成し、新年になって初めて出場した試合で優勝できたことで、良い兆候だと感じています。また、今年こそ米女子プロゴルフツアーでの勝利を期待して、25~26試合に出場する予定だそうです。

今大会の最も難しかったポイントについて、盧暁晴は「3日間を通じて、第2打をカップに寄せることができなかったことです」と述べました。つまり、第2打の精度を高める必要があるということです。「もちろん、ラインを読むのも難しかったです」ともコメントし、台豊ゴルフ場のグリーンはレベルが高く、パッティングもスムーズで、米LPGAツアーのグリーンみたいでしたと賞賛しました。台豊ゴルフ場は今年、グリーンの芝を全面的にティフ・イーグルに換えました。寒さや湿度に強いだけでなく、柔らかい高速グリーンとなり、レベルが大きく向上しました。

 
また、盧暁晴の今回の連覇は手に汗握る展開でした。ライバルの姜如珍は冷静で安定しており、アプローチショットもパッティングも正確で、最終日には一時トップに立ちました。昨年の大会で、姜如珍は最終日を5位タイで迎え、最終的に3位タイに入りましたが、今大会では実力に磨きがかかっています。

盧暁晴はさすが昨年の優勝者です。最終18番ホールで意地を見せ、正確なパッティングでカップまで18メートルの距離をねじ込み、息をのんで見守っていたギャラリーから大きな拍手と歓声を受けました。

プレーオフの最初のホールで、盧暁晴はカップまで6メートルの距離に寄せ、先にバーディーを奪って結果を待ちました。反対に、姜如珍はカップまで16メートルの距離を残し、バーディーパットをカップの左にはずし、勝者を称えることしかできませんでした。姜如珍は2位となり、賞金NT$41万元を獲得しました。

大会後の表彰式で、林伯實・大会会長は、「盧暁晴が優勝カップを台湾に留めてくれて光栄です。参加選手らは普段通りの実力を発揮できなかったかもしれませんが、台豊ゴルフ場のレベルが認められたことこそ、重要なことです」と述べました。